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人骨講座

 本日は大学でセンター試験が盛大に行われていた。
それをすっかり忘れていて、門のところの人だかりに驚いた。
ここのところセンター当日には雪が降るのが定番だったが、今年は降らず。
でもとても寒い試験日と相成りました。

 そんな中、我が研究室では学部生相手に人骨の見方の基礎講座を盛大に開催。
7人+αの参加者で、約1時間半と短い時間ながら実際に遺跡から出た人骨を用いて、男女の区別・年齢査定の方法について学びました。

0901人骨講座風景

 人骨の見分け方について簡単に記すと…

男女の区別
1.骨盤の大坐骨切痕の角度が、60度ぐらいだと男、90度ぐらい開くと女。
2.目の上の骨(眼窩上隆起)が出ていると男、出ていないと女。
3.側頭部の乳様突起が大きいと男、小さいと女。
4.おでこの立ち上がり具合が、だらだらと斜めに立ち上がると男、垂直近くに立ち上がると女。

 とはいえ、2の乳様突起による男女区別は基準がヨーロッパ人のため、日本人に当てはめると全員に女になってしまうという罠がある。
ヨーロッパでは男女差がはっきりしているが、日本では全体的に小さい上にはっきりと区別できない。
また3・4共に個体差が激しく、あまり正確ではないのが現状。
確実に男女の区別ができるのは、1の方法。
これに関しても時代差があるため、判別の難しいものもある。
しかし難しくても、骨盤がちゃんと残っていたら男女の区別をつけねばならない。

年齢査定
1.歯の生え方で判定。
 ①乳歯ばかり(6歳未満)
 ②6歳臼歯が生えてくる(6歳以上12歳未満)
 ③12歳臼歯が生えてくる(12歳以上18歳未満)
 ④18歳臼歯(親知らず)が生えてくる(18歳以上)
2.頭蓋骨の縫合具合(頭蓋骨はいくつかの骨に分かれており、成長と共にくっつく)。

 こちらも正確なのは歯の生え方で、頭蓋骨の縫合は若い人でもしっかりくっついていたりするため、当てにならない。
というか、当てにしてはいけない方法である(参考程度でしかない)。
 歯の生え方に関しては、どの程度の生え具合かでもっと正確に年齢査定ができる。
それでも親知らずまで生えそろってしまったら、あとはもう一緒なのでわからないのですがね。
歯の磨り減り方で見る方法もありますが、縄文時代等の古い時代の磨り減り具合は相当激しいため、判断は難しいです。近世ならまだ利用できるはず。


 さて発掘現場で人骨が出てくると、事件にあった遺体だと困るため、警察を呼ぶことになっています。
そこで事件性の有無を確認する…わけですが、この人骨の性別は男で、17歳ぐらいで、栄養状態はあまりよくなく、10歳ぐらいに大きな病気をしている…等々、形質から得られる所見をウチのドンが述べたところ、警察に不審の目で見られたという逸話が残っております。
 また飲み会等でこの話を披露し、女の子のおでこは垂直近くに立ち上がるんだよ~とか乳様突起が~とか言いながらタッチすることは可能ですが、その後どうなっても当方は責任を持ちませんのでご了承ください。
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テーマ : 研究者の生活
ジャンル : 学問・文化・芸術

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N雑

Author:N雑
動物考古学専攻の大学院生。
様々な時代・分野に首を突っ込んでいます。
メインはオホーツク文化。よく北海道に出かけています。
ボーイスカウト活動にも携わっています。
お酒が好きです。

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